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アガスティアの葉は本物だろうか


私達はアガスティアの葉の検索代行サービスをしていた者です。現在はサービスを止めています。
なぜサービスを止めたのか・・・それは私たちがサービスを提供していた葉がにせものではないかと思ったからです。

このページはアガスティアの葉について私たちの経験に基づいた所感を述べたものです。
この情報に関する判断はご自身の責任において行ってください。(2005年2月)


アガスティアの葉とは

アガスティアの葉は南インドに伝わる葉で、その昔、聖者アガスティアがこの世の人々の未来を予言し、それをpalmyra(パルメーラ)の葉に書き取ったものだといわれています。 一人一人の葉は指紋で識別できるようになっていて、葉にはその人の一生について細かく書かれていると説明されています。

聖者アガスティアは葉を見に来る人の数も予言し、その人数分だけ葉が保管されているとも伝えられています。


南インドにたくさんあるパルメーラの木
この葉に予言が書かれていると言われている

ある本によってこの葉の存在が知らされると、多くの人たちが葉を探しにインドを訪れるようになりました。葉を保存しているという館は南インドに無数あります。旅行会社はその中でも信頼がおけるとにらんだ館と契約を結び、ツアーを実施し始めました。参加者は飛行機のチケット代、宿泊費、アガスティアの葉の検索料金、そして通訳料を含めると数十万円のお金を払っていくことになります。

さらに、交通費と宿泊費を省くため代行サービスが出現しました。そして私達もインドの知り合いを頼ってそのサービスを開始したのです。1998年6月のことでした。


疑問

ところがサービスをしているうちに、私達はその内容に全く自信がなくなってしまいました。

自分のものを見てもらったときは感じなかったのですが、いくつかの依頼者達の話を聞いているうちに、これはにせものではないかという気がしてきたのです。それは内容があまりにも似たり寄ったりのものだったからです。 たとえば、「交通事故に遭うかもしれないので注意」「結婚する」「二つの収入を得るようになる」などがどの人の葉にもよく出てくるのです。「結婚の相手」に関しては、住んでいる場所や街の名前の最初の「発音」などが示されましたが、具体的にどのあたりなのかは様々な方角・場所が考えられ、さっぱり見当がつきませんでした。


確認

そこで私達は自分達のしていることに責任を感じ、事実を確かめるためにインドへと飛びました。

アガスティアの葉は古代タミール語で書かれており、これを読める人はわずかしかいないと言われています。彼らはナディ・リーダーと呼ばれ、アガスティアの館でこの古代タミール語を現代タミール語に訳しています。外国人が葉をさがしに訪れた場合は、さらに別の通訳が来て英語または日本語で訳すようになっています。 検索は指紋を絞り込むことから行います。指紋をとった後、ナディ・リーダーがいろいろな質問をしてその人の葉を検索し、特定していくのです。

私達は2つのアガスティアの館を訪問しました。両方とも日本では信頼が置けるとされている場所で、頻繁にツアーが実施され、代行サービスも行われている所です。

      
左:カンチープラムにあるアガスティア・ナディ・ジョーディダ・ニラヤム
右:依頼者がナディ・リーダーに自分の葉の予言を読んでもらっているところ

疑い

私達が紹介していたアガスティアの葉はにせものではないか、と疑う理由は以下のとおりです。

 アガスティアの葉を検索するとき、ナディ・リーダーは、葉を一枚一枚持ってきてさまざまな質問をする。すべてイエスかノーで答えていくのだが、その質問は50にも及ぶ。その過程の中で、依頼者の生年月日、職業、父母の安否などは自然とナディ・リーダーにわかってしまう。つまり、指紋で検索するのではなく、質問から生年月日などを聞き出して予言を作り上げているのではないかという疑いがある。

 葉が特定されると、別室で2〜3時間待たされる。そのあとナディ・リーダーが葉の内容を書き写したノート(古代タミール語)を持ってきて、それを現代タミール語で読み上げる。読み上げるのは葉ではなく、ノートである。待たされている間に葉からノートに書き写すというのだが、もしかしたらその間に占星術を使い、予言を作り上げているのではないだろうか。ノートは鑑定後依頼者に渡されるが、それを読める人はナディ・リーダーなど、限られた人々だけである。


チェンナイの館(シュリ・アガスティア・ナディ・ジョーディダ・ニラヤム)のナディ・リーダー
彼の話では、1年間に約150から200人の日本人が訪れるという

実は私達は古代タミール語が読めるインド人を連れて行き、そっとアガスティアの葉を見てもらいました。 彼の名前はシヴァ博士。タンジュールにあるタミール文学・歴史の大学で、インドに古代から伝わるシッダ医学の研究している医者です。所属する大学には2万8千枚の古代医学書としての葉が保存され、研究が行われています。

 彼(シヴァ)が言うには、その葉には薬の調合方法が書いてあるということだった。南インドでは昔からさまざまな医学や薬の研究が行われ、今に伝えられている。紙が手に入らなかった時代、大事な文献は葉に鋭利な物で書き記されたそうである。私達が「アガスティアの葉」と信じているものも、実はこのような葉の一部ではないかと思われる。

 私達は葉が保存されているはずの倉庫を探したが、その建物のまわりには倉庫らしい建物はなかった。聖者アガスティアは見に来る人の数も予言し、その分だけ葉が保存されていると言われている。今までにかなりの数の人が見に来たはずなのに、その葉を保存しておく倉庫がないというのは不思議なことである。


注)最近ではスーツケースひとつ持って「日本人のためにアガスティアの葉を探しにきた」というインド人の話をよく聞きます。考えてみれば、これがどんなにおかしいことかお分かりいただけると思います。

   
左:ナディー・リーダーが読んでいる葉を後ろから確認しているシヴァ博士
右:博士が撮った葉の写真(読まれた内容と書かれている内容は違う)

結論

結局、私達は営利目的で館から提供されている「アガスティアの葉」はにせものではないかという疑いを消し去ることはできませんでした。それは今も同じです。

さて、私たちは皆さまの夢を壊してしまったでしょうか。サービスを受ける人が信じていればそれでいいじゃないかとと思う方もいるでしょうし、このページを「売名行為だ」という思いで見る方もいるかもしれません。でも、もし本物でないとしたら、アガスティアの葉の検索サービスはとても高いと思いませんか?

私たちは本物の葉がどこにもないと言うつもりはありません。私たち自身、あるのであれば飛んでいって自分の葉を探したいと思っている人間です。


この内容に関するご意見・情報をお寄せください。特に、よい館の情報をお持ちの方はぜひお知らせください。私たちもその館を訪れてみたいと思います。そしてその存在が実際に確認されましたら、このページの内容を変更し皆様にご報告したいと思います。

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